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数式にもテキストタグ,セクション/ボディタグ,アイテムタグを付けて画面表示方法や,文書の 構造を変更することができます. タグの一般的な利用方法は第4文字の入力を参照してくだ

124 5 数式の入力

さい. タグは文書の画面表示と構造をコントロールするフォーマット情報です. タグのプロパティ によってインライン数式,ディスプレイ数式,行列,プロットなどの表示方法が決まります.数式に タグを付けると,プログラムはタグのプロパティを目的の数式にコピーします.

数式には文字と同じようにテキストタグ,セクション/ボディタグ,アイテムタグを利用できま す. タグを利用することによって文書のスタイルに統一感を持たせることができます. 例えば, 理を記述する場合に定理のタグを利用すれば,フォントサイズ,フォントフェイスはいつでも同じ スタイルになります.定理を作成するごとに同じ編集作業を繰り返す必要はありません. 同じシェ ルを利用して作成したすべての文書において,タグを使った文章はすべて同じフォーマットで表示 されます.

Important タグを付けた文字や数式の画面表示やタイプセット出力は,タグのプロパティに依存

します. SWP SW の場合,タグのプロパティは一つのシェルに対して2箇所で定義さ れています. 一つは画面表示や普通の印刷を実行する時に利用されるスタイル(.cstファイ ル),もう一つはLATEX を使ったタイプセッティング出力を実行するときのタイプセッ ティング仕様のファイルで定義されています. 一つのタグが2つの出力に対して与える情 報は大きく異なっています. つまり,文書の出力方法によって表示は大きく異なります. グとスタイルおよびタイプセッティング仕様に関する詳細は第9文書のフォーマット” を参照してください.

SWPSW では文書の出力方法によって利用されるタグプロパティが決まります. つまり, レビューや印刷の方法によって出力結果は異なります. タイプセッティングの有無による文書の出 力に関する詳細は第8プレビューと印刷を参照してください.

タグ を 付 け る 方 法と し て, タグ ツ ー ルバ ー の ポ ッ プ ア ップ リ ス ト,タグメニ ュ ー の タグ を 付 け るコマンド,そしてキーボードのファンクションキーなど,いくつかの方法が用意されています. テキストタグは操作画面上で選択している文字や数式に付きます. 何も選択していない場合は, に入力する情報にタグが付きます. セクション/ボディタグやアイテムタグはカーソルのある節全 体に付きます.

タグを付ける

• タグツールバーから目的のポップアップボックスをクリックし,タグを選択します. または

• タグメニューからタグを付けるコマンドを選択し,ダイアログでタグを選びます. または

• コンテキストメニューからタグを付けるを選択し,目的のタグを選択します. または

• タグの割り付けられたファンクションキーを押します.

タグメニューのファンクションキーコマンドを使って,タグの割付けを変更できます. 詳細

は第13“プログラムのカスタマイズ”を参照してください.

5.7.1 テキストタグによる強調

数 式 の 中 で 文 字 や 数 値 を 強 調 す る た め に カ リ グ ラ フ ィ ッ ク 体(calligraphic), ブ ラ ッ ク ボ ー ド ボールド(blackboardbold),そしてボールド体(boldface)を使うことがあります. これらの書体は テキストタグに用意されていますので,これを数式で利用します.

ブ ラ ッ ク ボ ー ド ボ ー ル ド, カ リ グ ラ フ ィ ッ ク 体,フ ラ ク チ ャ 体 の タ グ を 利 用 す る と,自 動 的 に カーソル位置は数式モードになります. これらのタグを文字モードで入力した文字に適用すると, すべて数式モードの情報に変わります. 何も選択せずに,これらのタグを選択すると,カーソル位 置が数式モードになり,次に入力する情報に選択したタグが付きます. カリグラフィック体は大文 字にだけ利用できますので注意してください. 小文字にカリグラフィック体を付けると,関係のな い記号が表示されてしまいます.

ボールド体タグは自動的に数式モードには切替りません. 同じように何も選択せず,ボールド 体のタグを付けると,次に入力した文字はボールド体になります. しかし,数式モードにはなりま せん.

通常の数式 x=rcosθ ボールド体タグ付き数式 x=rcosθ ボールドシンボルタグ付き数式 x=rcosθ

利用可能なタグの種類や,画面上での表示方法は最初に選択したシェルに依存します. 編集ツー ルバーにはノーマル 及びボールド用 のテキストタグボタンが用意されています. スタ イルとタイプセッティング仕様がタグに与える効果については,9文書のフォーマット 参照してください

◮数式にテキストタグを付ける

目的の数式を選択し,タグを付けます. または

目的のタグを選択し,数式を入力します. 目的の情報を入力したら,ノーマルを付けて文字 の属性を標準に戻します.

◮テキストタグを削除する

• タグの付いた情報を選択し,ノーマルタグを選択します.

5.7.2 数式体タグを利用する

数式体(Body Math)と言う特別なタグが用意されています. このタグを利用すると,節全体

を数式モードに設定します. 各行に連続して数式を入力する場合には数式体タグが便利です. 一つ の数式を入力後,enterキーで改行すると,次の行も自動的に数式モードになります.

もちろん,選択したシェルによっては数式体タグがサポートされていない場合もあります. スタ

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イルとタイプセッティング仕様がタグの与える効果については第9文書のフォーマット 参照してください.

◮数式体タグによる文書作成

1. 数式の入力を開始する位置にカーソルを配置します. 2. 数式体のタグを付けます.

3. 目的の情報を入力します.

Note 後から複数の連続した節に数式体タグを付ける場合,先頭と最後の節は一部を選択しておけ ば,タグを付けることができます. プログラムはカーソルのある節全体に対して,セクショ ン/ボディタグを付けるように設計されています. ですから,節全体をわざわざ選択する必 要はありません.

5.7.3 アイテムタグを使った定理型環境の作成

定理(Theorem),(Corollary),補題(Lemma),公理(Axiom)などの作成にはアイテムタグ ポップリストを利用します. ただし,これらの定理型環境のタグがすべてのシェルで利用できる訳 ではないので注意してください. ですから,目的の定理型環境が利用できることを最初の段階で確 認するようにしましょう.

SWPSW では定理型環境に自動的に連番を付ける機能が用意されています. 文書をタイプ セット出力すると, LATEX が自動的にフォーマットを作成し,番号を付けます. この時,任意の定 理型環境にマーカーを付けて,クロスリファンスの作成に利用することもできます.ほとんどのタ イプセッティング仕様で,定理型環境には連番を付けるようになっています. クロスリファンスに は定理型環境の番号が表示されます. スタイルとタイプセッティング仕様がタグに与える効果に ついては,9文書のフォーマットを参照してください. また,SWP SW における定理 型環境の番号付け,マーカーとクロスリファンレンスの作成方法に関する詳細は第10タイプ セッティング用の文書作成”を参照してください.

Note 定理型環境の自動番号はLATEXによるタイプセッティングが実行された場合にだけ表示さ れます. つまり,タイプセットメニューのコンパイル,プレビュー,印刷のコマンドが実行さ れたときに表示されます. ファイルメニューのプレビューや印刷コマンドはLATEX を利用 しませんので出力に番号が表示されません. 同様に,クロスリファンスも作成されません. ほとんどのシェルに用意された定理型環境では,入力した情報を斜体で表現します.

Theorem 1 LetSbe a sheaf of germs of holomorphic functions....

定理型環境にラベルを付けることもできます.

Theorem 2 (Hunter) LetS be a sheaf of germs of holomorphic functions....

定理型文書を入力する

1. 普通の文書の最後にカーソルを配置します.

2. enterキーを押します.

3. 目的の定理型環境のタグを選択します.

プログラムは選択した定理型環境の種類をTheorem Corollary という形で節の先頭に 表示します.

4. 内容を入力し,enterキーを押します.

5. 改行後も,同じ環境の続きを入力する場合はbackspaceキーを押し,残りの文章を入力し て最後にenterキーを押します.

6. 必要な情報を入力したら,次の方法で定理型環境を終了します.

• タグツールバーからアイテムタグの削除ボタン をクリックします. または

• アイテムタグの削除用のファンクションキーを押します. デフォルトはF2です. または

タグメニューから,タグを付けるコマンドを選択し,リストからアイテムタグの削除を 選択してOKボタンをクリックします.

◮既存の節を定理型環境に変換する 1. 目的の節を選択します. 2. 定理型環境のタグを選択します.

3. 複数の連続した節に定理型環境のタグをつけると,改行位置に環境名が入力されてしまいま す. 次の方法で削除します.

(a)不必要な見出しの後ろにカーソルを配置します.

(bbackspaceキーを押して,環境名を削除します.

◮定理型環境にラベルを付ける

1. 定理型環境の見出しをダブルクリックするか,見出しを選択してプロパティを表示します. 2. カスタムを選択します.

3. カスタムボックスにラベルを入力します.

4. OKボタンをクリックします.